ピロリ菌の特徴と秘密
ピロリ菌はどのようにして感染するの?
どのように感染するのかは正確にはわかっていませんが、口から感染すると考えられています。衛生状態が悪い途上国や日本でも戦中・戦後などには川の水や井戸水などから感染した可能性がいわれていますが、現在の水道水で感染する可能性はありません。
特にピロリ菌に感染しやすいのは抵抗力が出来上がっていない5~6歳までの乳幼児期に感染しやすいと考えられています。感染した人と接する機会が多いほど感染する可能性があり、特に親が感染しているとこどもの感染率が高くなります。
ヘリコバクターピロリ胃炎
ピロリ菌がいるとほとんどの人に胃炎がおこります(萎縮性胃炎)。除菌しない限り、ピロリ菌は胃の中にすみ続け慢性的炎症が続き、胃の粘膜を防御する力が弱まり、発癌物質などの攻撃を受けやすい無防備な状態となります。そのため、ピロリ菌に感染し放置していると胃がんや色々な病気にかかってしまう恐れがあります。
ピロリ菌の治療
2種類の抗生物質と胃酸をおさえる胃薬を朝・夕の1日2回1週間しっかりと続けて飲むことで約90%の患者さんは除菌できます(一次除菌)。
1回目で除菌できなかった場合は、抗生物質を変えて2回目の除菌を行います(二次除菌)。
除菌判定は、お薬を飲み終わって1ヶ月以降に尿素呼気テストなどで判定を行います。