こんにちは、院長の森です。今回は大腸カメラ検査の痛みについてお話します。
「大腸カメラって痛いですか?」という質問を受けることがよくあります。検査が必要だと分かっていても、「痛いかもしれない」と思うと不安になりますよね。実際のところ、痛みの感じ方には個人差がありますが、できるだけ負担を減らすための工夫もたくさんあります。今回は、どのようなときに痛みを感じやすいのか、また、痛みを和らげるためにできることについてお話しします。
なぜ大腸カメラ検査で痛みを感じるのか?
大腸カメラでは、細いスコープを肛門から挿入して腸の中を進めていきます。腸はカーブが多いため、スコープが通るときに腸が引っ張られたり、お腹が押されるような感覚が出ることがあります。また、検査をしやすくするために腸の中に空気を入れるので、お腹が張るような感じがすることもあります。
【大腸カメラで痛みを感じるメカニズム】
大腸カメラの検査中に痛みを感じるのは、主に以下の3つの理由によります。
① 腸の「引き伸ばし」や「たわみ」による刺激
大腸は細長く、曲がりくねった柔らかい管です。
内視鏡を奥まで進める際に、腸が一時的に引っ張られたり、たわんだりすると、腸の壁が引き伸ばされて 痛みや違和感 を感じることがあります。
➡ 特に、S状結腸(肛門から近い部分)や横行結腸(お腹の上部)が伸びやすいので痛みが起こりやすいです。
② ガスによる腸のふくらみ(膨張)
内視鏡で腸の中をよく見えるようにするため、空気や二酸化炭素を送って腸をふくらませます。
このとき、腸が一時的にパンパンになり、お腹が張って 鈍い痛みや不快感 が生じることがあります。
➡ 二酸化炭素(CO₂)を使うと吸収が早く、張りはすぐに軽減されます。
③ 腸の神経の反応
大腸には痛みに敏感な神経があり、無理な刺激や圧迫で腹痛や差し込むような痛みを感じることもあります。
腸が過敏な人(過敏性腸症候群など)では、より痛みを感じやすい傾向があります。
痛みの強さには個人差がありますが、「お腹が圧迫されるような感じ」「張りが強くて苦しい」といった表現をされる方が多いです。
痛みを感じやすい人の特徴
すべての人が痛みを感じるわけではありませんが、以下のような方はやや痛みを感じやすい傾向があります。
✔ 腸が長く、ねじれやすい方(特に痩せ型の方)
✔ 普段から便秘がある方(腸の動きが鈍く、スコープの通りが悪いことがあります)
✔ 過去に腹部の手術を受けたことがある方(腸の癒着があるとスムーズに進まない場合があります)
反対に、体格がしっかりしている方や筋肉質な方は、比較的スムーズにスコープを挿入できることが多いです。
検査後に痛みが出ることはありますか?
検査後にお腹の張りや違和感を感じる方もいらっしゃいます。これは、検査中に腸を膨らませるために入れた空気が腸内に残るためです。時間とともに体外へ排出されると、お腹の張りも落ち着いていきます。
次回は、大腸カメラを行うときに全く痛みを感じない当院での工夫をご紹介しますね。