根本的な治療は、主に手術による粉瘤の切除です。良性腫瘍のため、治療を行わなくても命に関わることはありませんが、症状は進行していくので早い段階で治療を行う方が患者さんにとって負担が少ない治療を選ぶことができます。
当院では、局所麻酔または全身（静脈）麻酔を用いた粉瘤の日帰り手術を行っています。粉瘤の手術は、切開法とくりぬき法の2種類があります。切開法は、麻酔をしてから切開し、腫瘍の内容物を袋ごと取り出したあと、縫合します。ガーゼの付け替えを数日から1週間ほど継続しながら炎症を鎮めます。状況に応じて、抗菌薬や痛み止めを内服します。小さな粉瘤の場合は、くりぬき法を行うことがありますが、袋ごときれいに取ってしまわないと（完全切除）、再発するので注意が必要です。
当院では、基本的には切開法による完全切除を日帰り手術で実施しています。
ただし、炎症性粉瘤へと進行している場合（化膿してつぶれてしまっている）は、一旦患部を少し切って、膿を出す排膿処置をして炎症をしずめてから後日に完全切除手術を行います。切開排膿処置のみで炎症が治まっても、そのまま放置してしまうと腫瘍が再発する場合があるので、その前に根治手術をすることをお勧めしています。できれば、2ｃｍ以上になる前に治療することをお勧めいたします。
日本外科学会指導医及び専門医の経験のある院長が、正確な診断と丁寧で傷跡の残りにくい手術を行っています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

粉瘤は、ニキビのように自然に治ることはありません。炎症や感染を起こすことで、患部の切除範囲が広がったり、大きくなればなるほど切除するのが困難になってしまいます。粉瘤がある場合は、触ったり潰したりせず、炎症をおこしたり大きくなる前にできるだけ早めにご相談ください。